top of page

ブログ

Blog

ブログ

/

ブログ会津若松の中古住宅|買う前に見ておきたい建物の状態と耐震基準

コラム

会津若松の中古住宅|買う前に見ておきたい建物の状態と耐震基準

会津若松で中古住宅を探すと、不動産ポータルの表示に「リフォーム済み」という言葉をよく見かけます。ただ内装がきれいでも、屋根や基礎、耐震性能まで手を入れているとは限りません。

会津若松の中古住宅を買う前の確認手順(3段階)

目の前の中古住宅を買っていいかは、いつ建てられたかを確認し、現地で4か所を見て、気になる点があれば診断や調査を頼む、という順番で進めると判断しやすくなります。この記事で説明するのは、この3段階です。

写真と価格だけで比較していると、住み始めてから雨漏りや耐震補強に想定外の出費がかかることがあります。先に建てた時期と傷みの有無を確認しておくと、こうした想定外を減らせます。

建てられた時期で変わる耐震基準と制度

建てられた時期によって、耐震の基準や使える制度が変わります。どの制度も1981年前後を区切りにしていますが、どの日付で数えるかが制度ごとに違います。

制度ごとに違う3つの基準日

木造住宅の耐震基準は、1981年に大きく変わりました。新しい基準で建てられた建物を「新耐震基準」、それより前を「旧耐震基準」と呼びます。制度によって、見る日付が違います。

  • 建築確認を受けた日 … 1981年(昭和56年)6月1日以降なら新耐震基準(建築確認=着工の前に受ける役所などの確認。日付は確認済証か建築計画概要書でわかるので、売主か不動産会社に聞いてください)
  • 着工した日 … 1981年5月31日以前なら会津若松市の耐震補助の対象
  • 登記簿に書かれている建築の日 … 1982年(昭和57年)1月1日以降なら住宅ローン控除の要件を満たす

以下の説明では、その制度がどの日付を見るのかを、そのつど添えます。

出典 … 会津若松市「木造住宅耐震改修支援事業」(2026年9月閲覧)

税の面でも、建てた時期で線が引かれます。住宅ローン控除は、登記簿の建築の日が1982年(昭和57年)1月1日以降なら、耐震の要件を満たします。それより前の建物は、売主か仲介会社に、耐震の証明になる書類を用意できるか聞いてください(使える書類は3種類あり、どれか1つで足ります)。

出典 … 国土交通省「住宅ローン減税(令和8年度税制改正後)Q&A【2026年7月更新】」、「住宅ローン減税」(2026年9月閲覧)

2000年基準(接合部の金物の仕様)

新耐震基準のあとも、1995年の阪神・淡路大震災で木造住宅の倒壊が多く見られたことを受け、2000年(平成12年)6月1日に建築基準法施行令が改正されました。柱の上下などの接合部を固定する金物の仕様が、告示(平成12年建設省告示第1460号)で定められました。いわゆる「2000年基準」です。

つまり、同じ「新耐震基準」の建物でも、1981年〜2000年に建てられたものと、2000年以降に建てられたものとでは、接合部の金物に関する基準に差があります。

出典 … 国土交通省 告示データ「木造の継手及び仕口の構造方法を定める件」(平成12年建設省告示第1460号)(2026年9月閲覧)

築年ではわからない経年劣化

新耐震基準・2000年基準を満たして建てられた住宅でも、経年劣化までは基準が保証してくれません。雨漏りやシロアリで構造材が傷んでいれば、本来の耐震性能は発揮されません。

築年は「最低限の設計基準」を知る手がかりであり、現在の建物の状態を保証するものではないと考えてください。

内覧で見る4か所(屋根・基礎・雨漏り・断熱)

実際に建物を見にいくとしたら、屋根、基礎まわり、雨漏りの跡、断熱の順に確認します。会津のような雪国では、暖かい地域とは傷み方の出やすい場所が違うためです。「リフォーム済み」という表示は内装のことが多く、この4か所まで手が入っているとは限りません。

まずは自分で当たりを付け、気になる点は次に説明する制度で確かめます。

屋根|雪の重みによる垂れ下がりと歪み

会津若松市は、屋根の設計で見込む雪の深さが150センチと、福島県の規則で定められた地域です(実際に積もった記録ではなく、設計に使う値です)。その深さ分の重さを、屋根と構造が受けることになります。

だから、屋根の垂れ下がりや歪み、雨樋の変形がないかを確認してください。古い屋根材や下地がこの重さに何十年も耐えてきたかどうかは、外から見ただけではわかりません。可能であれば屋根裏から下地の状態も見ておくと安心です。

出典 … 福島県「福島県内の垂直積雪量一覧」(2026年9月閲覧)

基礎|凍害によるひび割れと表面の剥離

雪国では、コンクリートの内部に含まれた水分が凍結と融解を繰り返すことで表面が剥がれたり、ひび割れが進んだりする「凍害」が起こりやすくなります。

見るのは基礎の立ち上がり部分で、とくに雪が長く残る北側と、地面に近いところです。ひび割れや表面の剥離がないかを確認してください。

雨漏り|天井の隅と押入れの奥のシミ

雨漏りは、発生した箇所と染み出す箇所が離れていることが多く、見た目にはすぐわかりません。天井の隅や押入れの奥、窓まわりにシミや変色がないかを確認してください。

空き家だった期間が長い中古住宅ほど、こうした劣化に気づかれないまま進んでいることがあります。売り出し前にどのくらい人が住んでいなかったかを、不動産会社に聞いておいてください。

断熱|断熱材の種類と厚み

築年数が古い住宅ほど、床・壁・天井の断熱材が薄い、あるいは経年で性能が落ちていることがあります。会津のような寒冷地では、断熱性能の違いがそのまま冬の光熱費や結露のしやすさに直結します。

床下や壁の中がどうなっているかは見た目ではわからないため、可能であれば図面や仕様書で断熱材の種類と厚みを確認してください。

中古住宅の耐震診断でわかること

中古住宅の耐震性は、見た目や築年数だけでは判断できません。1981年6月1日より前に建築確認を受けた木造住宅は、専門家による耐震診断を受けて初めて、必要な補強がどこにどれだけ必要かがわかります。

会津若松市の耐震補助は買ったあとに自分が住む家が対象なので、検討中の物件には使えません。診断や補強にかかる分は、購入の予算に含めて考えます。

耐震診断で数値化される項目

耐震診断では、建物の壁の配置バランス、基礎と土台の接合状態、柱や梁の劣化状況などを専門家が調査します。現在の耐震基準に対してどの程度の強さがあるかを数値で示し、補強が必要な箇所と優先順位が明らかになります。

木造住宅耐震診断士は民間の資格で、次に紹介する市の補助制度とは別の枠組みです。市の制度で誰が診断を担当するかは、市に問い合わせて確かめましょう。

会津若松市の耐震補助制度(購入後に使える)

会津若松市の木造住宅耐震診断と木造住宅耐震改修支援事業は、買ったあとに住み始めてから使う制度です。対象が「所有者が自ら居住する住宅」に限られているため、検討中の物件には使えません。

住み始めたあとも、募集は10戸程度と2戸程度で、応募が多いと抽選です。当てにできる制度ではないので、資金計画には入れず、使えたら助かる程度に見ておきましょう。

  • 対象の建物 … 1981年5月31日以前に着工された木造戸建て住宅
  • 対象者 … 所有者が自ら居住する住宅(耐震改修支援はさらに、過去に耐震診断を行い耐震基準を満たしていない住宅に限る)
  • 耐震診断の自己負担 … 7,500円/戸
  • 耐震改修の補助 … 工事費の5分の4以内(一般耐震改修は上限140万円、簡易・部分耐震改修は上限84万円)
  • 令和8年度の受付 … 耐震診断が6月22日〜26日、耐震改修支援が6月15日〜19日(いずれも締め切り済み)
  • 問い合わせ先 … 会津若松市建設部建築住宅課(0242-39-1307)

次の募集があるかどうかと時期は、市に確認しましょう。

出典 … 会津若松市「木造住宅耐震診断」、「木造住宅耐震改修支援事業」(2026年9月閲覧)

既存住宅状況調査(インスペクション)の使い方

中古住宅の取引には、既存住宅状況調査(インスペクション)という仕組みがあります。資格を持つ調査員が建物の状態を見て、その結果が契約前に買主へ説明されるものです。ただし、すべての物件で行われるわけではありません。

調査結果の説明義務と、調査の有無の確かめ方

国が定める既存住宅状況調査技術者講習制度は、2017年(平成29年)2月に創設されました。2018年4月1日以降、この基準に従って行われた調査の結果は、不動産会社が契約前に説明しなければならない事項に含まれています。

ここで注意したいのは、説明が要るのは調査が行われた場合だけだということです。調査そのものを必ず行う決まりではないので、調査を受けていない物件もあります。気になる物件は、調査済みかどうかを不動産会社に聞いてください。

調査の範囲やどこまで詳しく見るかは、依頼する会社によって幅があります。「調査を受けたから大丈夫」と決めつけず、どこまで確認してもらえるのかを依頼する時点で確かめてください。

出典 … 国土交通省「既存住宅状況調査技術者講習制度について」(2026年9月閲覧)

確認後の選択肢|リノベーションで直せる範囲

現場を確認し、耐震診断やインスペクションの結果を踏まえたうえで、性能を引き上げたい、あるいは住宅ローン控除の要件を満たすために補強が必要だとわかることがあります。その場合の選択肢がリノベーションです。

リノベーションを頼む先を選ぶときは、耐震の補強までまとめて任せられるか、いまの新築と同じ仕様で直せるかを聞いてみてください。

当社の場合は、住まい全体を見直すフルリノベーションと、耐震補強を含むリフォームに対応しています。購入を決める前の段階でご相談いただければ、直したい箇所と耐震の補強を1つの工事としてまとめた見積りをお出しします。仕様の考え方は構造・性能のページにまとめています。

まとめ|会津若松の中古住宅を買う判断の3段階

買っていいかは、次の3段階で判断できます。上から順に、物件情報でできること、内覧でできること、専門家に頼むことです。

  • 物件情報 … 建築確認を受けた日が1981年6月1日より前か後かを見る。前なら、このあとの現地確認をより注意して行う
  • 内覧 … 屋根の垂れ下がりや雨樋の変形、基礎のひび割れ、天井や押入れのシミ、断熱材の様子を見る
  • 診断・調査 … 気になる点が残ったら、耐震診断や既存住宅状況調査を依頼する

物件情報に出ている築年月は登記の建築日なので、建築確認を受けた日は不動産会社に聞いてください。「リフォーム済み」という表示だけでは、屋根・基礎・雨漏り・断熱の4か所まで手が入っているとは限りません。診断や調査の費用は依頼先によって違うので、頼む前に、何を見てもらえていくらかかるのかを確かめましょう。

当社では、購入を検討している段階からのご相談と、購入後のリノベーションのご相談を受け付けています。

無料相談(来場・オンライン)、リノベーションの相談のほか、お電話(0120-57-3303)からもお問い合わせいただけます。

この記事の執筆者

山口 能央 有限会社山口工建(エクセルホーム福島)代表 二級建築士/木造住宅耐震診断士/住宅省エネルギー施工技術者

会津で創業以来50年、地域密着で住まいづくりを行う工務店の代表です。自社大工による責任施工で、注文住宅とリフォーム・リノベーションを手がけています。会社案内

​お問い合わせ

CONTACT

家づくりの第一歩を、まずはお気軽に。

モデルハウス見学や家づくり相談、資料請求など、

エクセルホーム福島ではお客様のペースに合わせてご案内しています。

家づくりは多くの方が初めての経験です。
小さな疑問でもお気軽にご相談ください。

家づくりの第一歩を、まずはお気軽に。

モデルハウス見学や家づくり相談、資料請求など、エクセルホーム福島ではお客様のペースに合わせてご案内しています。

家づくりは多くの方が初めての経験です。
小さな疑問でもお気軽にご相談ください。

bottom of page