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コラム

郡山で中古住宅を買ってリノベーションするか|新築と総額で比べる

郡山で中古住宅を探していると、必ず出てくる迷いがあります。「このまま買っていいのか、それとも新築を建てたほうがいいのか」という迷いです。

物件価格だけを見れば中古のほうが安く見えますが、そこにリノベーションの費用と諸費用を足すと、新築の総額に近づくことがあります。この記事で説明するのは、その総額をどう積み上げて比べるかです。

なお、頼む先は2つに分かれます。物件を探すのは不動産会社やポータルサイト、リノベーションの見積りを出すのは住宅会社です。総額を出すには、どちらの数字も要ります。

郡山の中古住宅と新築の総額比較

比べるのは物件価格ではなく、物件価格+リノベーション費用+諸費用の総額です。この3つを足して初めて、新築の総額と同じ土俵に乗ります。物件価格だけで見ると中古が有利に見えますが、工事の範囲によっては差が縮みます。

物件価格だけで比べられない理由

中古住宅の物件価格は、リフォームがどこまで終わっているかで大きく変わります。内装だけがきれいな「リフォーム済み」の物件と、構造や断熱にも手が入っている物件とでは、買ったあとにかかる費用が違います。

物件価格が安いほど、その安さの理由を確かめてください。価格が低い物件ほど、総額に占めるリノベーション費用の比率が大きくなります。

中古住宅と新築の価格差(約2,450万円)

住宅ローン(フラット35)を使って2025年度に家を買った人・建てた人の平均額です。首都圏・近畿圏・東海圏を除く「その他地域」の数字で、郡山もこの区分に含まれます。

  • 中古戸建てを買う … 2,295.4万円
  • 土地から買って新築を建てる … 約4,751万円
  • 土地を持っていて新築を建てる … 約4,010万円

中古戸建てと、土地から買って建てる新築の差はおよそ2,450万円です。この2,450万円の中にリノベーション費用が収まるかどうかが、比べるときの最初の目安になります。諸費用はどちらにもかかるので、目安を出す段階では置いておいて構いません。

土地をすでに持っているなら、比べる相手は3つ目の金額になります。

出典 … 住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」(中古戸建住宅・土地付注文住宅の主要指標ほか)(2026年9月閲覧)

リノベーション費用の出し方

買ったあとにかかるリノベーション費用は、建物の状態と工事の範囲で大きく変わります。同じ築年数でも、手を入れる範囲が違えば金額は何倍も動きます。

平均額を探すより、気になる物件で見積りを取って、物件価格に足すほうが確実です。そのために、契約の前に建物を見てもらう必要があります。

総額に含める諸費用の内訳

登記費用、仲介手数料、不動産取得税、リノベーションの設計や申請の費用が諸費用です。物件価格とリノベーション費用だけで予算を組むと、この分だけ想定より出費がふくらみます。

3つを足した総額が出たら、新築を建てた場合の総額と並べてください。ここまで来て初めて、どちらが自分に合っているかを金額で判断できます。

築年数と耐震補強費の関係

築年数だけでは買っていいかは決まりませんが、1981年(昭和56年)6月1日より前に建築確認を受けたかどうかは総額に効きます。それより前の物件は、耐震の補強費を見込んでおく必要があるためです。

ここでいう日付は「建築確認を受けた日」で、物件情報に出ている築年月(登記の建築日)とは別のものです。どちらかわからないときは、売主か不動産会社に確かめましょう。

築年数が浅くても、雨漏りやシロアリで傷んでいれば補強の費用はかかります。年数は当たりを付ける材料で、金額を決めるのは建物の状態です。

契約前の建物確認(誰が・何を・費用)

リノベーション費用は見積りでしか出ず、その見積りには建物の状態を見てもらう必要があります。だから確認は契約の前です。契約したあとに傷みが見つかると、直せない、あるいは想定外の費用がかかることがあります。

建物を見てもらうときの3つの質問

建物を見てもらう方法は1つではありません。不動産会社を通じて依頼する法律上の調査もあれば、リノベーションの相談先に見てもらう方法もあります。

依頼するときは、次の3つを先に聞いてください。ここで、調べてもらえる範囲の違いがわかります。

  • 誰が見るのか … 資格を持つ調査員か、工事を担当する会社か
  • 何を見るのか … 構造や雨漏りまで見るのか、内装や設備だけか
  • 費用がかかるのか … 無料か、有料ならいくらか

当社の場合は、購入を検討している段階から、来場やオンラインでご相談を受けています。ご相談は無料相談ページから承っています。

見積りが変わりやすい構造まわりの工事

内装のクロスや床材の張り替え、キッチンや浴室といった水回りの設備交換、窓の断熱改修は、工事の内容がはっきりしているため見積りの精度が高くなります。

一方で、構造の傷み具合や基礎のひび割れ、雨漏りの原因は、壁や床を開けてみないと範囲がわかりません。二級建築士・木造住宅耐震診断士として現場を見てきた経験から言うと、金額が動くのはほぼこの範囲です。見積りの段階で、開けてみないとわからない部分がどこかを聞いておいてください。

郡山市の耐震診断・改修の補助制度

耐震は、総額の中でとくに読みにくい費用です。診断で基準に足りないと出れば補強の工事費が総額に乗るので、古い物件ほど先に確かめる価値があります。郡山市には、1981年(昭和56年)5月31日以前に着工された木造住宅を対象に、診断と改修の制度があります。

ただし先にお伝えしておくと、どちらも募集の枠が数件しかなく、応募が多いと抽選です。当てにできる制度ではないので、資金計画には入れず、使えたら助かる程度に見ておいてください。

木造住宅耐震診断者派遣制度(自己負担27,900円)

対象になるのは、1981年5月31日以前に着工された木造住宅です。所有者や賃借者だけでなく、これから購入する予定の人も対象に含まれます。

自己負担額は、延べ面積200平方メートル以下で27,900円です。戸建てのほとんどがここに入ります。

令和8年度の受付は終了しているので、来年度の実施時期や再募集の有無は郡山市の案内ページで確かめましょう。制度を使わずに診断を頼む場合の費用も、頼む前に確かめておきます。

木造住宅耐震改修助成制度(上限115万円)

耐震改修の助成は、耐震診断で基準に適合しないと判定された住宅が対象です。こちらも、所有者と賃借者に加えて購入予定者が含まれます。

助成額は工事費の5分の4で、一般的な耐震改修は上限115万円、簡易・部分的な改修は上限69万円です。受付期間は診断と同じく終了しています。

注意したいのは対象外の条件です。申請より先に工事を契約すると対象外になります。使う可能性があるなら、市の案内ページで契約の順番を確かめてから進めましょう。

なお、この制度で診断にあたるのは、福島県の名簿に登録された建築士です。誰が担当するかは市が決めるため、市に問い合わせて確かめましょう。

出典 … 郡山市「木造住宅耐震診断者派遣制度」、「木造住宅耐震改修助成制度」(2026年9月閲覧)

まとめ|郡山の中古住宅は総額で比べる

中古と新築を比べる物差しは、物件価格ではなく総額です。中古側は物件価格にリノベーション費用と諸費用を足し、新築側は土地の有無で分けて見ます。総額が並べば、どちらが自分に合っているかは金額で決まります。

  • 総額の出し方 … 物件価格+リノベーション費用+諸費用。この3つを足して新築と並べる
  • 目安 … 中古戸建てと、土地から買う新築の差はおよそ2,450万円。この幅に収まるかを見る
  • 順番 … リノベーション費用は見積りでしか出ないので、契約の前に建物を見てもらう

リノベーションを前提にした資金計画のご相談と、購入前の建物のご相談を受け付けています。相談・プラン作成・見積りは無料で、初回は1〜1.5時間ほどです。会津若松市の本社のほか、郡山市富田町の郡山営業所でも承っています。

無料相談から予約できます。お電話(0120-57-3303)でも受け付けています。

この記事の執筆者

山口 能央 有限会社山口工建(エクセルホーム福島)代表 二級建築士/木造住宅耐震診断士/住宅省エネルギー施工技術者

会津で創業以来50年、地域密着で住まいづくりを行う工務店の代表です。自社大工による責任施工で、注文住宅とリフォーム・リノベーションを手がけています。会社案内

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